2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

1231

年の暮れ、急に冬を思い出したかのように、輪郭のある冷たさが張り詰めていた。新しい歯ブラシを買いに行った。帰り道、日光は真っ白だった。冬を浄化していくみたいにして、あらゆるものがその真っ白の中に透けていく。 とても震えてしまうようなことがあっ…

1230

卒論を進めたり、薬を買いにいったり、力尽きてぼんやりと落書きをしたりしていた。 また自分で毛先の色を抜いた。今度で3度目だった。髪の色を抜いているあいだ、あるいは脱色剤を髪にあてがっているあいだ、私はその時間がなんとなく好きで、どうしてだろ…

1229

昨夜は夜のあまり遅くならないうちに眠くなって不思議だった。朝もなかなか起きられず、やっとのことで起床してからも頭は朦朧としていて、昼過ぎから夜にかけてずっと寝ていた。たぶんきっと低気圧のせい。 人に書く言葉は日に日に難しい。代わりに誰も読ま…

1227

やっとひとつ本を読み終わった。不思議と最近は翻訳ものを読んでいることが続いていて、やや妙な気分、私はカタカナの名前を覚えていることが苦手で、例えば漢字であれば模様の様子で出る差異がカタカナだとほとんど見えなくなってしまうとか、他にも理由は…

1226

絶えず降りてくる白金色したなめらかな陽射しの、あまりに薄く軽いことに目をみはった。これは降りてくるで合っているのだろうか。違う気がした。降ってくるという感じでもなく、包まれるというのも違う。それは流れていなかったし、揺れてもいないかといっ…

1225

呆然と過ごしていた。少しだけ嘘。いややっぱり嘘じゃない。午前は、短い芝居の映像をみていた。この言葉を書いた人はきっと絶望するということを知っていて、そのこなし方も知っていて、だからこうして全部を塗りつぶすことも、ああしてわずかに救ってやる…

1224

淡々と日々は回る。脱色されていく季節にどうにか彩りを押し着せるためにみんな頑張って騒ぐのだと思うと、健気な感じがする。少しだけ作業をする。図書館に行く。本を借りる。帰り道、少し遠回りをすると小学校の周りをぐるりとすることになる、校庭でサン…

1223

1223変な気分、今日は大きい図書館に行った。大学に行けていたらこんなところまでこなかったと思うけれど、それはそれで愉快な経験だとも思う。日が陰ってきたなと思えばまだ1時半で、これが冬至の二日あとと思えばそうかそうか。日暮れは寂しく、夜が暗く…

1220

路面電車。枯れた植物が線路の脇でゆさゆさと揺れていて不気味だと思った 濃いマゼンタの花が枯れかけているのが見えてよく見てみたいと思った瞬間に逆向きにやってくる車両に奪われてしまってそれきり。よく目立つ色のダウンを着た男性がチラシを配っている…

1219

強めのカフェインを久しぶりに摂ったら午後が素晴らしく快適だった たぶんそれだけ

1218

全く進んでいない。教務から詳細に関するメールが届いて親切 窓を開けると空気はこんなに澄んだものだったのかと思う、狭い狭い部屋で髪の色を抜いていく。このままではただの汚い茶色なので早く色を入れたいのだけれど、今日は誰も彼もの帰りが遅かった。な…

1217

かさかさの、かさかさの言葉が恨めしくて水は、どうしたら水はと思えば私はきっと川か池か海かとにかく水のある場所を探している、それはおそらく私には見えない、昨日気がついたら眼鏡が壊れていたのだった、目を離した隙に、気がついたら棚の上に知らない…

1216

午前中に一度、夕方に一度強烈に眠くなる。そして午前中にはよく、はっきりとした夢を見る。昨日はこんな夢を見た。就活か何かをまだしていた頃だろうか、私はスーツを着ていた。陽光がさして真っ白いロビーはつるつるとしていて、健康診断のときに見たよう…

1214

今週と来週で3つ図書館を回らないといけないな、数年ぶりに予防接種の予約をした、私の体の上では見たことのない種類の傷のようなものが増えていた。人に見せづらいところにできる黒子を気に入っていて(たとえば骨盤のあたりとか)、人に見せづらいところ…

1213

毎晩少しずつ読み進めていた本を昨夜ようやく読み終えた。もともといつも書き留めている類のぽっと浮かんだ言葉がどうにも既にどこかで使われていそうだと思って調べたところで出会った本だったから(前に書いたかもしれない)、全く読んでこなかった種類の…

1212

ようやく暖房を入れた。タオルを濡らして吊るす。今日も今日とてずっと眠たく、特に由来のない絶望的な気分の中を泳いでいた。また日付で間違いをする。そんなことばかりだ。 チョコレートケーキを食べたいことを黙っている。チョコレートケーキを食べたいか…

1211

寝る前 ちょっとした後悔のことを思い出したりする。それから、それでも後悔をしなかった場合の自分はしている自分のことを傲慢にも羨むだろうから、その羨みが何を引き摺り込むかわからないから、まあこれでいいのか、と思ったりしながら眠りについたところ…

1210

今日は起きた 目が覚めたときからお腹の左のほうが痛くて、肋骨の終わりあたりをしばらくさすっていた 何食わぬ顔で朝食をとった 午前中はしばらく作業をしていた あまりうまく進まなかった 午後、図書館に本を返しに行った また返却期限を過ぎてしまってい…

1209

起きられなかった、もうすっかり昇った日に撫ぜられながら朝食をとった それからずっと眠たかった しなければいけないことをしたけれど何度も意識は遠ざかっていった 酸欠だろうかと思って窓を開ける どう見えていたか、もっと聞いておけば良かったなあ 「達…

1208

久方ぶりにコンタクトを入れる。履いてもいいからスカートを履く。用件をぼやかして、お昼過ぎに外に出る。外は柔らかく晴れていた。そのまま駅に向かう。南北で分かれているホームの、日向ばかりの方で電車を待って、乗る。揺られて、最後まで。ここ最近し…

1207

お昼過ぎに郵便局へ行った。外は晴れていて、まだ幼稚園も小学校も終わらない時間だからかひと気も少なかった。公園に立ち寄ってブランコを漕ぐ。高くで傾いだ陽光が冬の薄い空気を柔らかく刺す、刺しあとが、光の粉のようにきらきらとぼやけて見えた。体が…

1206

感じてみたかった。圧倒的な冷静さと大きな感情の間で全身を知覚し自在に動かしてみたかった。結局眉間の箱から意識は出られなかった。日常の機微と呼ぶには粗末なぶれと、些細な快と不快以外、放出できるだけの感情を生み出すことができるはずがなかった。…

1205

朝の電車、深く息を吸って、吐く、それは何でもないことなのだから、大事なことではないのだから、そう言って、体の中心に埋まっている、かたくて不要な骨が揺らいでいるのがわかる。いつもこの隙を突こうと苦心してきた。片耳の緩衝材がはずれたイヤホン、…

1204

歯を磨こうとしたら、どういうわけか妙に甘い匂い、花のような?作り物の花のような、とでもいうのだろうか、そんな匂いが口の中に広がって、いくつかの連想が結ばれる、引く糸が花の形を描くのをぼんやりと眺めている。 さて初日だった。合間の休憩にぶつぶ…

1203

小屋入りしてから日記を書けていないのはそれなりに遺憾で、といっても自分だけがいつまでも汚物くさい幼稚さでもって日々を歩いていることばかりが目について、ああそういえばそういう期間であったとようやく思い出す。自我を殺せばそのまま潰れてしまうし…

1130

きょう、今日は何かあっただろうか、もう昨日になってしまった今日のことを思い出そうとすると、午前中の如何ともしがたい強烈な眠気のことを思い出す。あれはなんだったのだろう。ほとんど進まなかった卒論と、めちゃくちゃな日付感覚と、迫り来るあれこれ…