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毎晩少しずつ読み進めていた本を昨夜ようやく読み終えた。もともといつも書き留めている類のぽっと浮かんだ言葉がどうにも既にどこかで使われていそうだと思って調べたところで出会った本だったから(前に書いたかもしれない)、全く読んでこなかった種類のもので、夢遊病のような気分で綺麗で冷たい情景の中を流れていく感じが印象的だった。童話がモチーフとされていたそうだがそういったものには残念ながら全く明るくなく、わかっていたらもっと面白かったのだろうなと思うけれどもそれもまたいつか。

「偶然の出会いを大切に」これはずっと昔にもらった台詞だ、きっと生涯抱えていく言葉のひとつだ、そうあることは幸福のひとつだ背後で立ち行かなくなったものたちがドミノだおしのように破綻していくのが見える。

起きてからしばらく詮無い絶望的な気分の間を揺れていた、ああ進まない進まない。それから思いがけない再開があり。