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卒論を進めたり、薬を買いにいったり、力尽きてぼんやりと落書きをしたりしていた。

また自分で毛先の色を抜いた。今度で3度目だった。髪の色を抜いているあいだ、あるいは脱色剤を髪にあてがっているあいだ、私はその時間がなんとなく好きで、どうしてだろう、自分の髪を自分の好きなように傷めてもいいのだということがわかると、自分の一部分がちゃんと自分のものであるような感じがする。おそらく紙一重でどこかにつながるはずだ。薬剤を流すと、すっかり黄色に近づいた毛髪が姿をあらわした。そのどこか頼りなく絡まっている感じが愉快だった。ところで今回は紺色のカラー剤を入れた。前回強い紫を相殺するために一度使っていたけれど、これ単体で入れてみるのは初めてのことで。どうなることかとそわそわしながら待った結果、染色のむらに足を掬われた。明日陽の光のしたで見てみてから、余っている紫で逆に相殺するかを決めようと思う。こんなに自由なことはもう2度とないだろう。