2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

1031

朝。いつまでたっても、食卓から声が聞こえると起床を躊躇ってしまう自分がいる。 よく晴れていた。10月31にちだからオレンジ色のアイシャドウを塗った。外には一歩も出なかった。 シャワーを浴びながら、ふと、下瞼の上の粘膜のことに頭を捉えられた気分に…

1030

当面のすることが見えてから、切羽詰まり方の質が変わったというか、それなりに気分は楽になった。紫色を瞼に乗せても大丈夫かもしれないと思ってから、数多ある劣等感の些細ないくつかが少しだけ浮かばれたような気分になった。 天気は雨でも降りそうな曇り…

1029

不安なことは聞けば良い。レンジの上に置かれた林檎が良い色をしている。16番線16分発。 図書館の交換本コーナーで拾ってきた本を広げる、どうやら童話を現代に落とした短編がいくつか収録されているもののようだったが、途中で読むのをやめてしまった。今な…

1027

起きるのに苦労した。晴れていた。面談をした。怒られさえしなくて安心してしまう。図書館に本を返しに行った、少し遠回りをした。 聞いたことがあるようなないような、意味があるようなないような言葉が頭の隙間にぬるりと入り込んでは消えていく。

1026

久しぶりに起きられなかった。アラームは鳴っていたのだと思う。覚めてしまえばかけらも思い出すことのできない夢から、意識を引き上げることができなかった。目が開いてからもしばらく意識はこちら側とあちら側で明滅を繰り返して、それからしばらくの間、…

1025

正しく感想をすること。この週末は、見た配信が予感よりずっと質量を持ったこと、久しぶりに好きだと思える音楽のアルバムを見つけたこと、服を少し買い足したこと、などから、なんだか充実していたような、けれども いつまでたっても服をまともに選ぶことが…

1024

頭が痛い。そればかり考えていた。理由はわかりきっていて、血を受け止めるために薄い包みをぺりぺりと剥く。午前など、歯を磨くために洗面所があくのを待っているうちに寝てしまっていたくらいだった。外は昨日の憂鬱な暗さを追い払ってしまったかのように…

1023

顔も声も知らないだれかがたしかに光を受け取って宝物にしている音楽だ、ということが無性に響いてきたりもする。ゆっくりと寝返りを打てばワイヤレスイヤホンの、ただしく動作していることを示す点滅がカメラのフラッシュのようだった。 イヤホンで音楽を聴…

1021

日付を見ては愕然としてばかりだ、今日もほとんど不安のままに文字を追ってばかりいた、タイトルのところにいつも通り数字を打とうとして、なぜだかいちきゅうにいちと頭の中の音の通りに出力されてすぐにデリートされた1921の文字。 眠れないときや慣れきっ…

1019

起きればすでに肌寒かった。 文字ばかり追っていたが追いつかない、雨が降っていて、温めた牛乳がおいしく思えてしまう季節は足元からやってくる。コピー用紙を買いに行くはずだった、そのつもりで眉を書いた。椅子の構造が合わないのか(合わないような気が…

1018

できないことと見えることは別次元であると開き直ってから中途半端な呑気さを手に入れたように思う。頼まれていたからパンを買って帰る、暗い道を帰る ところで大事なこと以外を日記に書いている、そういえば最近はものばかりを撮っていてことを撮っていない…

1017

着実に時間は流れていく。目が覚めて、自分の部屋を出るとはっとするほど空気がつめたくて、慌てて長袖の部屋着を掘り出した。雨が降るかと予感する暗さはけれども、お昼を過ぎるあたりには去っていった。 げ の漢字変換、最初の候補って「花」なんだって思…

1015

めずらしく家にひとりでいる時間が長かったから、自分のスピーカーで音楽を流してみる。実家に帰ってきてからずっと眠らせていた。音が跳ねれば足が軽くなる。 ためしたときにばかり化粧はうまくいく。また携帯を落として、端の部分から黒い砕けが床に散らば…

1014

恐ろしいことばかり、不思議なことばかり、一個の光源として意外なことが現れて、シンクに流れる水を見ていた、 ほんとうは、いつも朝は起きられないわけではない、また同じように質感の夢を見るのが怖いままあかりを消す

1013

久しぶりにけたたましく鳴るアラームを止め止めて、なかなか夢から戻って来られなかった。私は誰かと閉館ぎりぎりの市民プールへと急いでいた、いつか見知っていた女の子は抽象芸術に傾倒していた。 寝床から降りると窓の外はよく晴れていて、南向きの部屋は…

1012

なぜ起きていられないのかわからない。大した理由はないのだろうなと思い、どうにかしなければならないとも思う。引っ張り出してきたメモはあまりにも杜撰だった。これを期日までにどうにかまとめられるだろうか。自分の手を介した時点で粗末なものに成り下…

1011

一日中頭が痛かった。ずっと寝ていた。今も痛い。意識の8割は頭の痛みに向いていて、意識の外で別のことを考えている。思考が朦朧としているのにどこかクリアだ。図書館にも行けなかった。息が苦しい。虫が鳴いている。

1010

近づいているという台風、低気圧、頭が重たく手足は容赦無く冷えた。急かすような雨音が重たく聞こえる。いつもと変わらない時間に起床はしたものの、そのあと何度か寝た。こういったときの眠りは何よりも覚醒から遠いように思う。自分があること、自分に体…

1009

黙って受領される拒否、十月の台風、少し暑いかもしれないはずだった服に包まれて肌寒い、身軽な乗り換え、噛み合う魚 レースのような手 大声の女、ふらつく足取りイヤホンの中で賑やかな電車、やはりわたしは雨音が好き、夜が好き

1008

謝罪のはずが説得被る午前10時・知らないお香のくぐもった匂いが好きになっていて悔しい・台風前夜の雨模様・推定上の低気圧・本を返す本を拾うきっと読まない本を拾う・スーパーマーケット・金木犀・小学校の花壇、頭から突っ伏して首折れている花にいつも…

1007

こちらに帰ってきたときよりも、家にはいられるようになったし、普通に話せるようにもなってきた。けれどもやはりなにごとにも後ろめたさはつきまとうし、外に出ようとすれば何かと詮索とも認識されていないのであろう詮索が入ることの息苦しさからは逃れら…

1005

向こう側のホームに照っている夕陽がいっそ青く見えるほどに赤くて途方に暮れた。 乗り込んだ電車は文字通りに満員で、どう体を捻っても違う体と当たってしまうことがただただ不快だった。窓の外には大きな構造物と広告ばかりが見えて、だから都心は不愉快だ…

1004

眠たい頭で図書館に行った帰り、いつの間にか咲いてずっと咲いているような気がした花がぽつぽつと落ち始めているのを見かける、咲いているときには赤寄りの紫色だった花びらは、しかし土の上ではどういうわけか淡い藤色から青みがかった色へのぼんやりとし…

1003

朝が明るい。少しはらはらしながら何度もリロードしていた郵便追跡は、無事到着したことを知らせてくれる。先日の消防点検。天井に根っこを埋め込まれたつるつるの目が、赤く光ることを思い出させてもらう機会。今日は晴れる。晴れていただろうか。数日のこ…

1001

十月。になった。 朝は寝坊した。食べて、身支度をして、外に出る。電車を調べて、遠足に行く。一度も降りたことのない駅で降りて、いつも通り道に迷う。たくさんの鳩がたむろしているのを見かける。あらゆる建物が大きく、あらゆる音が大きく、そんな中で隙…

0930

ただの記録。朝から面談だった。話す。混乱する。外に出て本を返す、貸し出しの棚に控えている本のことを思い、借りている本は今日中にたくさん読んでしまおうと思った。少し買い物。洗顔、化粧水、お化粧落とし。必需品。アドバイザーの方と電話をする。混…