2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

0630

カミハンキ、が終わる。はたらきはじめてひと月が過ぎた。はがき、と打って、葉書と変換されてほしい。なにも、と打って、すべてひらがなのままにされていてほしい。

0628

水色の朝、月曜日の朝の光、電車はすし詰め。お昼のカレー、冷たい缶のココア、異様な眠気と花をもって歩く女たちを私はほんとうに見たのかということ。日暮れの色は緑だと日増しに思う。今は雨が降っている。

0625

夏至が嬉しい人になろうと思った。何をしていいかわからなかったけれど、退勤後の外の空気はとても明るくて空が綺麗だった。写真を撮っていたら近所のおじいちゃんおばあちゃんが優しい目を向けてくれる。高校生のとき、休日に早く起きて写真を撮り歩いてい…

0620

部屋の扉の少し高いところに手をかけて引いたのに特に理由はなかった。意味もなかった。雨の近そうな雲を察知。公園のにぎわい。ハートの形の葉が落ちている。いつの間にか視界を占めているのは名前を知らない花と、百日紅。まだできない返事とか、それでも…

0616

重力があまりにも強い。座っていることの苦しさにどうにか耐えている、梅雨。季節の記録として正確なのかは調べてもいないのでわからないけれど、状態としてはそう思っていて良いということにしている。日記を書かないと、とずっと思っていたのにメモ帳を開…

0610

じいじい(虫の気配こないで!(窓を閉める)ください) 蒸し暑い部屋 むし……… 耳奥に駅のメロディが張り付いたままえんえんえんえんえんえんえんえんえんえんえんえんえんえんえんえんえんえんあの子の耳、ほんとうはひかりを集めるための穴は鈍い半透明に…

0609

昼間の明晰な明るさのほうが、信じられないような気がするあっそうだ、きのうは珍しいものを見た もうひとりのわたしが、さらにもうひとりのわたしの首を絞めているのを見た そんなの初めてだった ふたりともわたしを置いてどこかへ行ってしまうのではないか…

0608

地面を這い回る木の根、花がひかっている子どもがひかっている 紫陽花の色はまだ潤いでよかった、水色の歩道橋を白い帽子の女の子が渡っていく 真っ赤なランドセル 肘にぶつかった女の人の焦る声、ホームに鳴り響くブザーを背にして違う電車へ向かうことがど…

0607

窓硝子の向こうに降りてくる灰色の雲を背にしてやわらかな頬の女性がまるいベーグルをしずかに齧っているのを見ていた 切り揃えられた前髪のしたで視線はしとやかに手元を向き、その指先は丁寧に線を引いている それだけで彼女になりたいと思った ことばをか…

0603

ものをものとしてしか見られなくなったら終わりだ、慣れない目がぱりぱりとかわいてゆき、はやくコンタクトを外したいのだ 耳奥の磁力が手放せない発着メロディの回りようこのことを見ている 見ていますよ 穴ぼこのおばけが見えて、壁の隙間からあなたたちが…

0602

折角少し遅く設定したのに結局早く着く。車窓から見える、澱んでいても川は川だ、わたしのほうがずっとはやく流れていく。空を飛ぶってこんな気分か、空を降りるってこんな気分か、まだ体は浮遊している。言葉だけが通じてそのことはとても大事なことだ。話…

0601

つうと透き通っていくような今朝の日陰をくぐり抜けて知らない場所へ、流れていく、そういえば上りで通うのは初めてかもしれない。駅からほど近いと知っていながら案の定道に迷う。今日は設定ばかりだったからまだこれからで、ジェットコースターの上り坂を…