1225

呆然と過ごしていた。少しだけ嘘。いややっぱり嘘じゃない。午前は、短い芝居の映像をみていた。この言葉を書いた人はきっと絶望するということを知っていて、そのこなし方も知っていて、だからこうして全部を塗りつぶすことも、ああしてわずかに救ってやることもできるのだと、そういうことを適当に考えて、帰着するのはいつも通り、もっとたくさん食べなければいけないということだった。午後は、少しだけ読み物を進めたがほとんど大したことはなくて、何をしていたっけそうか、線をたくさん引いていた。自分の手から生まれてくるのを見たいものがあって、線を乱暴に引いては消す引いては消す、そうしているあいだは私にとって手放しがたく必要なものであったのに、飽きてしまえばただただ無の時間が流れたことだけが事実として残り、あるいは数百キロバイトの残滓だけ。花冠の作り方をついぞいちども覚えることなく大人になってしまったこと、無重力が味方してくれるのは想像の中だけなのだということ。