0422

それでも尚、起きるべき時間に起きて、するべきことをしないといけない。雨音と日差しの間を縫って歩く。茫然と暮らす。退職される方のお見送りの会に行った、挨拶したくて行った。元気に笑っていてよかった。

アルコールでぼわぼわとする頭で帰りの電車に乗る。忘れかけた傘を追いかけてまで渡してくれた人がいて嬉しかった。考えるのはこの後の稽古場でのこと、どうやったらよく進められるのかということ、どうやったら自分や周りの動きをよい方向に連れて行けるのかということ、ばかりだった。

0419

私って普段何をしているんだっけ。自己紹介をするときにいつも困る。強いて言うようなことは何もしていない。会社員を名乗るのは何か言い訳するみたいで気が引けつつ、会社員的な考え方が少しずつ内面化されていっているのも感じている。先日の面談で、自分と仕事をしている自分を分けた方が良い、ということを言われて、本当にそうだと思いつつ、それができたらかなり大人だ、とも思った、ことをもう書いたっけ?

今日は立て続けに他案件の小さい作業が降りてきて、多分いろいろな状況に触れさせようとしてくれているのだなと思った。なんだか私はいつもずるい。そんな気がする。

0418

もうみんな、ショートケーキを握りつぶしてしまいましたよ。もうみんなモンブランをこぶしでひしゃげさせたことがある、あなたは遅かったんです。それが体から出てくる切実な要求であることに今更気がついた、あなたは遅かったんです。

朝起きたら全部が遠ざかっていた。真っ白い一本道のことを久しぶりに思い出した。春、気圧や気温の跳ね具合、周期、いろいろ重ねて、でもこういうときばかり星占いは味方してくれない。全部どうでもよくなって、通知を切って画面を白黒にした、見たいものだけを見た。強い雨が降って、白い道は見えなくなった。退勤後しんどくなって寝た。起きた。お腹がしくしく痛む。この数日、意識がとても冴えているときと全身が下へ下へと引きずられるようなときが1日の間にも何度も入れ替わるような感じが続いている。

0416

労働の苦痛のひとつを閉じ込められている感じ、どこにも出られない感じ、夜になれば束の間の脱出それもすぐに朝になってまた同じ場所に帰らなければならないことへの途方もない気持ちに見るとするならば、お昼休みに本を読むことは休息の・脱出の方法としてかなり上位の行動であると思う。苦しいのはそれができる日は限られるということで、疲れていたり周期の都合があったりする日は睡眠を優先しなければ保たないし、本を読むのに適切な集中力がある日は実のところそう多くない。

外は明るくて、まるで春みたいで、窓を開ければいつでも心地よく、もう少しこの感じが続いてくれたらいいのにと素直に思う。

0415

暖かくなった。安定している。仕事のうえで意識は上滑りして、今日は散歩に出た。少し歩いてブランコを漕いで帰った。何ひとつ進められている気がしなかった。

仕事して、勉強して、稽古に行く。土曜日に行った場所はなんだか不思議なところで、日が暮れてきたころの外の青さが目に焼きついている。置いてきた自転車のことを話したから思い出す。花火の音だけが聞こえた。

いま関わっている作品について言葉を使う機会があった。考えることは苦手でも思うことはあって、思うことを言葉にしてしまうから言葉がどんどん過剰になっていく。自分の性質に辟易しながらも、言葉を使う対象たるところの脚本のことは次から次へと見えていなかったものが見えてきてそれはとても面白かった。

0411

一日何をしていたっけと思い出そうとするけれどもさして頭に浮かんでくることがない。異様に眠くて、そうでなくても猶予をもらっている作業の進捗は芳しくなく、ずっと困っていた。どうしたって間に合わない勉強はやけになって手当たり次第に項目を書き写す段に入った。母がたい焼きを買ってきてくれて、頭から食べた。おいしかった。いまは頭が痛い。きのううまく読めなかったところをどうしたら読み通せるのか考えたりもする。したいことがたくさんある。

0410

言葉が、エネルギーが、過剰すぎあるいは足りなすぎてばかりのとき、仮定される適正との距離が空虚と見做されてそれは後悔、たとえば寂しさ、たとえば失望、それらに近いさらに別の何かとしてわたしの内側を転々と過ぎていくような日にはただじっと黙ってやり過ごすのが正しいのだとわかってはいる。話す必要のあることがあったような気がする。