2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

0330

ベランダの水仙が不思議な広がり方をしている。外はあまりにも嫌味なく春だった。爪を切った。表面がぼろぼろになってしまったので伸びて入れ替わるまでポリッシュを控えていて、でもいつも色を塗りたい気持ちでいる。お風呂上がりが一番化粧に興味がある。…

0329

怖い気持ちのまま、肩口から腕にかけてを何か丸くて大きい化け物に齧られているような意識になって、それは初めてのことだった。でも気がついたら朝にいた。何か書くことあったっけ。酸っぱいものがとても食べたかった。

0328

色々な情報が出ている。初夏の話もこれで堂々とできるようになった。そんな感じで5月は生き延びられそうで、悪い夢ばかり見ていた頃にこの時までは絶対にうっかりでも死ねないと思った期限から1年が過ぎる。 情緒が鈍いのにストレス耐性が低いので、知らな…

0327

何を書きますか?何を書こう。昼前に起きて、支度をして電車に乗った。化粧がうまくいった気がする日は鏡の前を去るまで普通に嬉しい(すぐに忘れてしまうけど)。乗り換えのために歩いていると、柔らかな色味の花が酒瓶に挿さって道端に佇んでいた。また初…

0325

思い出すことばかりになって情けないと思うたびにまたひとつ何かを思い出して、癖のように過去の表皮を剥がすことをやめられないまま最後に残るものはなんだろう。急に不穏の色濃くなる仕事の場の中で、私だけが何か薄い膜の中にいる気がする。守られている…

0323

仕事があっという間にきな臭い流れになっていて、と書いてはみたけれどその萌芽は夏の時点で見えていたなと思い出す。できもしない社会をみんなで背伸びしてどうにか回そうとしている感じがして、私もその端っこにいて、社会ってこういうものなのだろうか、…

0320

家にいると罪悪感がすごいので、外に出るとそれはそれで罪悪感があってどこまでも逃げていけない。清潔な雑貨店(語義矛盾ではないか?)で知らない名前のお茶を飲んでいた。救急搬送、という言葉が聞こえて思わず振り返る。子どもの楽しそうな言葉にならな…

0319

下書きばかりが溜まって、断片だけでもいいから書いたことにして公開するのがルールだったはずなのに最近守れていない。言葉を追うことについて、ますます心もとなくなっていく とはいえこんなことを初めてもうすぐ2年になるわけで、全部の件数が五百を超え…

0317

体がずっとだるかった。月曜日の夜に沈んで、普通じゃないと母親のざらついた声にそうだった、そうだったなと思い出す。ずっとだるくて、始業のぎりぎりまで寝て、昼休憩もずっと寝て、ずっとだるくてどうしようもないので水曜日に半休を取っていつか行こう…

0312

その詩人のことを、私は訃報で知った。移転が決まっていた書店のスケジュールを確認しようとアカウントを開いたときだったか、何かの拍子で私は初めてその名前を知った。詩集を買おうとしたが、大型の通販サイトで出品されているものを前に悩んでいる間に売…

0311

日付を見て、語る言葉を持たないと思う。黙していることに逃げているような気がしている。一瞬開いた窓の外は溺れそうなほどに春で、私はずっと季節の遅い部屋に閉じこもっている。 私とはほとんど(けれども全くとは言えないくらいの距離感で)関係のないと…

0310

昨日の夜は人と話していた。いつもよりはうまく話せていたような気がした。 音の作業をしていて、なかなか進まないことへの不安は懐かしいものでもあり、差し迫る現在でもあり、もう上げることのできない呻き声を何度も飲み込みながらどうしようどうしようと…

0309

またひどく眠い時期になった。朦朧としたまま午前を過ごし、朦朧としたまま午後が過ぎていく。外は暖かいのだそうだが、私の部屋には季節も昼夜も遅れてくるような感じがあって、ずっとコートを羽織っていた。

0306

友達が横流ししてくれた名簿を見たときから、少し傷ついて帰るんだろうなと思っていた。当日の深夜にその子がくるのか確認したくらいには不安だった。大学時代に所属していたサークルの、この地域にいる人を対象とした同窓会のようなものがあった。 見た目は…

0301

土曜日に見た舞台が予想以上に良くてずっと引きずっている。問い自体はある意味で素朴で、少なくとも真新しいものではないのだけれど、それをこの輪郭のおもたさで示したように見えたこと、時間や体験として立ち上がるものであったこと、あまりにも鮮やかに…