年の暮れ、急に冬を思い出したかのように、輪郭のある冷たさが張り詰めていた。新しい歯ブラシを買いに行った。帰り道、日光は真っ白だった。冬を浄化していくみたいにして、あらゆるものがその真っ白の中に透けていく。 とても震えてしまうようなことがあっ…
卒論を進めたり、薬を買いにいったり、力尽きてぼんやりと落書きをしたりしていた。 また自分で毛先の色を抜いた。今度で3度目だった。髪の色を抜いているあいだ、あるいは脱色剤を髪にあてがっているあいだ、私はその時間がなんとなく好きで、どうしてだろ…
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