1013

久しぶりにけたたましく鳴るアラームを止め止めて、なかなか夢から戻って来られなかった。私は誰かと閉館ぎりぎりの市民プールへと急いでいた、いつか見知っていた女の子は抽象芸術に傾倒していた。

寝床から降りると窓の外はよく晴れていて、南向きの部屋はよく明るんでいた。図書館へ本を借りに行く。取り寄せたうちのひとつが思いの外大きく、ぎりぎりでトートバッグに入ったことに安堵した。久しぶりにカメラを持って歩くと、花々が枯れているのでそればかりを撮る。

 

待っていた封筒が届いた。ドライヤーのコンセントをさして、スイッチを入れてから熱風が立ち上がるまでの時間の差に不安になったこと。平たい鏡に映ったのっぺりとした壁が一瞬ぐにゃりと歪んで見えたこと。よくないとわかりながらも無闇矢鱈に文字を追う。すぐに疲れてしまって、画面の上に色を塗りたくっては放心する。また文字を追い、どこに辿り着けるのかいまだわからない。