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不安なことは聞けば良い。レンジの上に置かれた林檎が良い色をしている。16番線16分発。 図書館の交換本コーナーで拾ってきた本を広げる、どうやら童話を現代に落とした短編がいくつか収録されているもののようだったが、途中で読むのをやめてしまった。今ならなんだろう、もっと幻想的な話が良いなと思った。

例えばストレッチを最後までできるとか、文字が読めないときに絵の練習ができるとか、どちらも疲れたときに音楽が聴ける、ということは今日は元気だということで、つまり今のうちにできることはしておかなければいけないということで。

ストリーミングのシャッフル機能で、ものすごく懐かしい曲に出会う。あの眩い春ははるか遠く、そのあとに続いた強烈な夏も遠く、あらゆる季節が遠ざかっていってしまったことがいまはっきりと見えてしまう錯覚を起こす。あの頃のこと、それから連なる色々なこと、言ってしまえば誰に対しても失礼で何に対しても無礼だったことを思えば心底質量が醜い。