2021-01-01から1年間の記事一覧

1115

嬉しい予定がひとつ増えて、楽しみだった予定がひとつ遠ざかった(なくなったのかもしれない)外はとても暖かく、今はとても眠たい。眠たい…

1114

日曜の朝なのに7時に目が覚めて、不思議に思っているうちにまた寝て9時になっていた。午前の間はきのう借りた本のうちの一つを開いて、午後になったら気に入りのワンピースを着て、それを着ていることを知られないようにして、外に出る、眩さは私の体を透過…

1111

あたたかい陽光が南の部屋にひたひたとしていて、風はなく、今日は不思議なくらい穏やかだった、気がつけば木曜日なことが不思議だが嬉しい。人と読み合わせたい戯曲があるけれど誘っても良いものか、振り返れば眩く粘ついた景色の中でまだ生きている後悔に…

1110

買おうか迷った故人の詩集は一晩で売り切れてしまっていた。もっと迷っていた人の手に渡っていたらいいなと思う。 研修があった。なんとか力、なんとか力、そこに出てくるものがこの世の全てだと思わないこと。その外側かあるいは隙間に私が大事にしたかった…

1109

雨が降った。窓の外は一日中青かった。昼休みの半分をいつものように横になって過ごしていると存在の輪郭が溶け出ていくようで、細かい雨粒のひとつひとつが次々に砕ける音がそこかしこで光っては散っていくのが心地良かった。安く買ったセーターの毛玉を刈…

1107

朝遅く起きて明るい時間、ひとりの家で渡しそびれたレトルトのカレーは微妙な味がした。電車に乗って都心へすべり、やっぱりコートは買えない。頭を上向ければ秋から冬にかけての淡いきれいが昼から夜へと階調を連なって、空の色からきれいという気持ちがは…

1106

夜、ゴミを捨てるために少し外に出たらとても懐かしい感じがした。家族が寝ていたので、少しだけベランダに出て、手元にある詩を声に出して読むと衰えた喉の部分が引き攣るなんだかとてもそれで、久しぶりによく眠れた。起きたら昼過ぎで、だから皮膚科には…

1105

時々文字が読めなくなりながら朦朧とする日中を定時プラス三十分まで滑り落ちて、謝りながら退勤する。月曜日くらいからぼんやりと見始めていた映画をやっと見終わって、明後日返さなければいけない本はもう少しで読み終わりそうだから良かった。また布団に…

1104

眠くて仕方がない。息苦しくて仕方がない。夜になれば不安になって目が冴える、時間がただすぎていくことが怖いのだということを、これから何度でも思うのだろうと思えば途方もない気持ちになる。

1103

夢の中で、友達が自殺した。ふたり。目が覚めてみればどちらも実在しない人間だったけれど、新幹線に乗って帰らないといけないと思っていた。ロッカーには飲みかけのペットボトルを残して、私は消灯された橙色の廊下を歩いていた。小学校のような場所を駆け…

1101

悩むほどのことではないこともわかっていて、でもそのことでちゃんと悩んでいないといけない気がする。遠ざかっていく私の体の話をした。

1031

明日が来て、明後日が来て、明々後日が来て、そのまま連綿と続いていくことの恐ろしさにすべてを塞いでしまいたくなる。

1028

視界が瞬いたと思ったら蜘蛛が歩いていた。廊下を出たら扇風機の一つ目がこちらをみている。

1017

踊ればいいんだと思う。声も出せなくなってこのどうしようもなくばらばらになっていく感覚を過ごしていくためには、踊ればいいんだと思う。

1026

私の星のことを考えている。今は明るい時間であるような気がする。靄のような色と薄氷のような光で何一つ輪郭がないから誰にも教えられない。空気は冷たい。今歩いている足元には細かい砂がさらさらと流れて、それをふむ私には薄らとした影とぼんやりとした…

1025

ずっと眠い。眠くて、こういった眠さはいつもなら夕方になれば冴えていくものであるはずだったのだけれど、一向に消えていかず、食事をしても眠く、転がって見れば曖昧な意識のまま首の後ろに接地した感覚だけが張り付いて、それもやがて失われていく。”現実…

1024

翳す木々はまだ硝子の緑、図書館で本を借りる。6月にいくはずだったマウスピースの点検にようやく足を運んで、特に何事もなく、次は破れたときになる。夕方にはひどい眠気がきて、寝ていたら割と割とな夢を見る。起きる。インターネットの人となんだかとても…

1022

空気は冷たく、気持ちは悲しい。このふたつのことに繋がりなどあってたまるかと思っている。お昼ご飯を食べていたらそれはあまりにも悲しいこと、体は嫌い、実在するというそのことが嫌い、早く煙などになってしまいたい、後悔、そういうことばかり。日記に…

1021

分裂していてほしい。 朝、今日は起きることができて図書館へ本を返しにいく。曖昧な作業は繰り返されず曖昧なまま流れていくこと、やっぱりあの手のルールとかマナーって、人間の不可能を補うためにあるのであって、人間に期待するのを諦めた人たちの共通理…

1020

大切なものを打ち砕くのはいつも言葉の粗さであって、大切なものを守るために間に合わせの殻を言葉で作る、守られるものはいつも柔らかく、輪郭を持たず、だから人には説明できず、可視のものとして提示できず、私にとってはずっとそれでよかったのに、誰か…

1019

朝の冷たさに私の手脚の手足の冷えることを思い出す。私一人幼稚園児でいられて本当に穏やか、ぺらりぺらり。

1018

古い建物、使い方のわからないエレベーター。雨の降りそうな灰色の重たさによく似合う45分間。 電車の口が開いた時、そこに両足を投げ出してみたく思うようなことも。子どもの国から追放された私の体をどこにも行けない私の心は置いていく秋の始まり、今朝を…

1015

何だかぐらつく1日だった。そういえば15日って目処だった、前は、そういうことを思って、やっぱり南の窓は光っているずっと好きなのは窓ではなく光の柔らかさのみ。宙吊りのままの作業、またおしまいになって、何も悲しくないけどそれを伝える上の人の気持ち…

1014

なんだか宙ぶらりんな作業の宙ぶらりん具合がさらに加速して、どんな気持ちで手をつけたらいいのかも分からないような気持ち、10月になっても暑いままだから良かった。コート買いに行かないといけないなと思う、こちらに帰ってくる前に2着しっかり駄目にし…

1013

ずっと眠い。キーを押しキーを押し、秋の日の、雨の日の憂鬱が頭をもたげてくる。今から日記に何を書けばいいだろうか。お昼にメロンパンを食べたこと?友達の夢に出たことだろうか。昔の人は、夢に出た方の人に意思があると信じていたらしい。こういう場合…

1012

日記を書かなくては。今日は10月12日、中旬と言ってもいい頃で、まだ私は半袖をきている。今日も一歩も外へは出ていない。家に誰もいないとわかればひとりごとが増えて、単純作業は気分が楽だが時間はあっという間に消えていくから少し困る。困るだけで済ん…

1011

仕事は忙しいというよりは単純に向こうみずな無理難題で、別にそのことは悲しくも辛くもないし(愉快でもないけれど)、でもそういうことをいうと嬉しそうに「よくあるよ」と言ってくる父親の顔は嫌いだと思った。忘れているなら仕方がないが、遠く過ぎ去っ…

1010

朝の街は静かで、散らかっていて、灰色の、水色の、白色の空気を吸い込みながら歩くと自然と気分は高揚した。こんなにも朝なのに、映画館という場所には人がたくさんいることに驚く。予感はあった。あったから、それでも今日しかなかったから、別の場所を選…

1008

予想もしていなかった作業が回ってきて、それはそれなりに楽しいことで、ずっと辞書と戦っているそのうちに、何かがおかしい。そう思って後から聞けば、今日は晩夏のように生苦しい暑さだったそうだ。まだ夏であること、それは良いことなのか、良いことだっ…

1007

朝起きて、支度をしてから始業まで寝てもそもそと働き、お昼を食べて休憩が明けるまでまた寝て、もそもそと働いてそれでもまだ眠い。外の空気が少し冷たいことに緊張もする。夜には地面が揺れて、そういえばそんな種類の危機もあったのだ、その危機で人は死…