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まっすぐ・立つための・訓練を・する、し、夏の手前、隙間の寒さだ

面接で、どう頑張っても恐ろしく曖昧なままはなすしかなかった言葉が泣きたくなるくらい明瞭な言葉で帰ってきて、この交換が言葉だ、と思った、何気なく使った言葉を興味がられて、それは哀れみだったのか、どうだ

顔の痒さに耐えきれず、まっさらな保険証を持って皮膚科に行った。家の外、積み重ねの外側では声は自由になる、いちばんつかい心地の良い声で話せる。見覚えのある、けれども外身の違った薬を3つ処方してもらう。小学生が帰路につく時間帯、声と声と声と声がリボンのように賑やかに流れて光って、残照が通学路の奥行きを知らせてやまない曇り空の下。

帰ってから、やはり寝てしまう起きていることに耐えられなくなることの不思議。最近、ある集団の中にいる夢をよく見るのだけれど、今日もそんな夢で、けれども夢の中の私はそろそろ潮時のようなそんな気分でいた。同じ建物の中を引っ越す。目が覚める、鯨の目のことを見たこともないのに思い出す。空想上の水晶体は紺色につやつやとしていて、みずみずしく破裂する、そのまま夜に広がって見分けがつかなくなる様子。星の回りに振り落とされて白んでくる空のにおいのこと。とかとか。お風呂に浸かりながら、人生が1度目なのは私だけではないにせよ、本当は2度目や3度目、もっと回っている人もいて、ただ黙っているだけなのだとしたら、的とりとめのなさがぽこっと浮かび上がってきて、不思議と青く見える水面の上でぷかぷかと揺れていた、それを眺めていた。