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髪飾りのパール 偽物のパールがおいしそうと空想をころがす朝の電車の中(オパールはずっと夢の中、大雨に消えてしまった夏の夢の中)お昼休憩は帯に短く襷に長い 音楽でも書けたらよかったのかな 

また今日も遅い時間になって、ホームに降り着く頃に間もなく発射しようとしている電車に向かって走っていけるだけの明るさがあったらこうじゃなかったかもしれない 茫然と見送って、湿度の中を意識が泳いでいく 夏のような夏でない夏の近い夏の駅、夏 ページが捲れない 血が出ていて きっとよく眠ることができる