0413

五秒ごとに瞬く画面を、不思議な思いで眺めていた。水に触れれば痺れる舌の。雨の音を聞く。安いイヤホン越しに音はざらついて、雷がとどろく音と同時に通信中の青い光が走るのでそのことが嬉しい。今日が晴れていたのか、雨だったのか、あまりよく覚えていない。まあ色々としているのだけれど、自我としては気がついたら夜になっているようなもので、合間に読める本だって幻想、わからないだけ穏やかでいられて、保つ力のなさにぱらぱらと何もかもは乾いていく。

狸の匣を再読した。