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本 交差点のビルに入った病院 視力が2倍になるコンタクト 見せてくれる 白い壁、白いベッドの上 床から遠かった気がする 今日が期限のチーズ くま選びます?選ぶ選ぶ!くまにはこだわりがあるので神社に行ったんです きんちゃくみたいな小さな入れ物くれる 赤いやつ 大事な人にわたすものを入れるらしい 誰に何を渡すんだろう

雨の匂いが濃い。私の部屋には届かない匂いだった。部屋に戻る頃には消えていた。箪笥からはみ出たシャツを押し込んでオンにするカメラとか、自分のための足の大きさをあまりよくわかっていないこととか、そういうものが私の怠惰の象徴としてまとわりついている。3つの目盛りの間を適当に答える。正しい-正しくない-どうでも良い。

昨日とは違う詩集を開く。読んでいると体が震えるくらいにどきどきして、これが喜びだと思って安心した、安心を早く全身に伝えたくて血がごうごうと巡っていくようだった。血。情報伝達。どんなに喜びで泣きたくたって、日報作成完了しました。昼間に送る通知に表情一つ変えやしないのだろう、そのことが安心だった。雨が止んで、鳥が鳴いた。鳥が鳴いたから雨が止んだなんていうつもりはない。

泡だらけにしてしまったシンクを眺めて、雲海のようだと思う。天国から見た地上が汚く見えたらいいと思う。家で一番重たい引き戸を開ける音が音楽の始まりみたいで、耳慣れた音楽を聴いているうちにこんな音あったっけって思う瞬間とか、そういうのを大事にしたいと思う