0915

肌寒くて目が覚めた。予報では最高気温は27度、いつの間にと思って不安になるけれど、外を歩いてみればなんてことはなく、じわりと汗ばむ。昼前の電車の空気は余裕があって好きだ。どことなくふわっとしている。

すこし久しぶりの人と会った。

かつては似ていると言われたこともある人だった、一時は一方的に憎んで(しまって)いたこともあった人だった、気がつけば全く別の方向へ進もうとしていてそれを穏やかな気持ちで話し合えるようになっていたことに気づく今日だった。プリンを食べた。楕円に乗せられたクリームのふちが溶けているのがどうしてだか不思議だった。

 

電車に乗って帰る。真っ白い街並みを眺めて帰る。屋根、青く塗るのだなと思う。最寄りで正しく降りて歩けば鮮やかな紫色のつやつやした球が連なっているのに出会って、こんなところにこんなものがあったっけ、食べると死ぬ方のブルーベリーだと思った。死んだことないからわからないけど、とも思う。灰色の重たい雲に他の色まで吸われていくような風景だったからかもしれない、不思議に色が気になる帰り道だった。灰色の住宅街を奥へと進む親子の赤いワンピースピンクのシャツが鮮やかだった、すれ違う子どもの握る自転車のハンドルが目の冴えるような黄色をしていた、そんなものばかりが目についた。

帰るとぎゅうと眠くなって暗くなるまで寝ていた。目が覚めたとき頭はひどく重たくて、視界の端が揺れているなと思えば脈打つ手首で驚いたこと。