0814

エスカレーターを漕ぐ兄弟を見たって泣かない図太さであったし、今はお盆に当たるらしい、初めからそこにあったみたいに夏が暑い。何度目かの「」最終面接。

分裂を続ける視界を、情けなく眺めている。ものものの端で埋め尽くされている部屋の端でないところをくぐり抜ける私の体もまた端としてある、時折なにかの端がちらりと光っているような気が本当にしている。弾かれた弦のようにふるえているのを確かに見たと思う。

タイムスリップをする夏休み。懐かしい曲の音をひとつひとつ拾ってみる。感情ほどむやみであてのないものもそうないと思った。だからなるべく鮮やかにうつしとろうとしてしまうのだろうと思う。解像度がほしい。何かを何かのまま、それを思う思いが思いのまま打ち捨てられないための解像度がほしい。夜にも蝉が鳴く。