0405

一番初めの投稿が0405だった。曲がりなりにも1周した事になる。相変わらず春は憂鬱で、そういえば今年の春は気温が上がるのが早いような気がする。

 

雨が降っていた。それで、何も関係ないのにとりとめのないことを次々に思ったりした。文庫本に書き込みをする、マーカーをひく、なかなかになかなかな行いであるような気がするけれど、それを初めてしたのは、最後にしたのは高校2年生の時の現代文の授業でだった。確かに、現実的なことを考えればそうするしかなかったと思う。結構な分量があるから印刷するだけでも骨が折れるし、一文一文ノートに書き写していたら必要なところだけでも随分な作業になってしまう。

そういうことを思いながら、線を引いて、少しの違和感だけを感じた。ここでものすごい抵抗とか、罪悪感とか、背徳感とか、何か感じることができたならばそちらの方が可愛らしかったと思うのだけれどあいにく、自分の感性はそうした感触からは遠く、鈍かった。

文字がうまくかけない。自分で言うのもおかしな話だけれど、自分の文字が嫌いではなかった。習字を習っていたから字のどこに気を配るとどうなるのかをなんとなくだけれどわかっていて、日によってだいぶぶれがあるとはいえある程度思う方向に作ってきた自分の字がそれなりに好きな日もあった。

うまくかけないのはある意味では当然のことで、だってずっとキーボードを叩いていた。講義を取らなくなってから顕著にそれは出た。書かなければ書けなくなる。当たり前のことだった。けれどもちっともうまく曲がらない描線がこんなにも悔しく苛立たしいものだとは思いもしなかった。隙を見て適当な文字を書き並べる。そのとき聞こえた言葉、さっきちっともうまく書けなかった文字、など。雨が降っていた。外は暗くて、今日も一歩も外に出なかった。