0719

蝉が鳴き、鶯も鳴いた。昼を過ぎ、図書館にでも行くような格好で電車に乗った。イヤホンすら忘れ、ハンカチすら忘れ、電車に揺られながら、この外出の言い訳のことを考えていた。車両が地下に潜り都心。歩を進めるたびに薄っぺらい服の生地を体感するたびに、いろいろの嘘や沈黙のことがいっせいに蘇るから駆け足になる。本当のことはわたしだけが知っていて、わたしだけが解釈できる。介錯の文字が頭を過ぎる。例えばSNSでたまたま違う言語のユーザーを見かけるようなとき、こうやって模様の組み合わせに何もかもを託して詰め込んで生きていることが不思議に思える。もう何度だって言い古されていることだけれど、この模様によってそれらは人間の体を離れ、時間を超え、場所を超え、好まれたり嫌われたり信頼されたり罵られたりしていくのだということ。なんだかファンタジックで笑ってしまいそうになるけれど、それはそれでおかしな話であって。

うまく喋ることができない。今までに私の体の中にいた誰でもない喋り方で今、人に向かって声を出している。あまり嬉しい変化ではなくて、はやく変わってしまいたいと思う。

久しぶりに陽のさした一日だった。照らされて何もかもが光ること、影の輪郭がこんなにも綺麗だったこと、すっかり忘れていたなと思い出す。

 

 

タイトルの日付をナチュラルに間違えていたので修正した。0619。もうひと月前なのか。どうして。

 

ところでここの数字をいじったらめちゃめちゃ小さい画面になったりするのだろうか。どうでしょう。

 

なった。

 

なるな。

なるんや…