0912

スーツを着るときはぎりぎりまで勘付かれないようにする。雨が降ると降らないの間を流れているような空の下を歩くと少し涼しかった。電車に乗り、駅で乗り換えて、電車を降り地上へ上がり、エレベーターでさらに上がり、

 

帰り道は雨が降っていた。最近は針の突き刺さるがごとくして叩きつけられる雨ばかりだったから、こうやって湿り気のある雨が降っているのをみるのは久しぶりのような気がした。電車に乗り、駅で乗り換えて、急行電車に乗るときは浮遊してみようとする。重力側の接点を意識から外すと少しだけふわっと浮いているような気持ちになれる。帰ってからしばらく寝た。積み上がった本の中で明日返す予定になっているものを開きながら、また少し爪を塗ってみたりする。