0726

試供品のシャンプーとリンスの匂いが絶望的に好みに合わなかった。部屋の蒸し暑さは日を追うごとに増していく。

かなり早起きをして、なるべく音を立てないように朝の支度を済ませて駅へ向かった。雨が降っていた。かなり降っていた。事故になったら死ぬだろうなと思わずにはいられない速い電車を乗り継いで、かなり遠いところまで行った。やがて晴れた。キャラメルをたくさん食べたりした。視線には質量があると思う。私空の、あの真っ白い方から生まれてきました。何にでもなれる私たちは何にでもなれた私たちになっていつの間にかひとりになる、ここまで書いてぜんぶ見たことがあった聞いたことがあった、経験するのは、すべて複製、複製

ふと大学に行きたいな的希望がふわっと現れて、一瞬遅れてやってくる、いま誰一人としてまともに大学に行けていないのだという事実が強風みたくして耳元を殴って去っていく。不意打ちで現れる気づきは何度目だろうと生々しい。久しぶりにシャッターを切った。