0729

少し変な時間に家を出る用事があったので、お昼ご飯を極めて粗雑に用意して明かりもつけないでひとりで食べることの安心。7月も終わるというのにスーツを着て歩けるほどの涼しさで、私が世界の中心なのだと、一周回って前向きな気分になれすぎそうな気さえする。電車に乗った。よく降りるあたりをずっと過ぎても乗っていて、知らない名前の駅に着く。途中で川が見えた。帰りも電車に乗った。少しずつ人が増えて、向かい側の半分隠れた顔顔が見えなくなってはだんだん過去を眺めているような気分になってイヤホンの中身を次々に回す、MEを選ぶみたいにして回す。いつかエムイーをビージーエムと違和感なく言い換えられる日が来るだろう、きっとすぐに来るだろう。

白い葉書がほしかったので、まっさらな画面をネットプリントに登録してコンビニのコピー機20円と引き換えた。チロルチョコを買おうとして、列の長さに諦めた。帰り道、幼稚園児のわたしがいつものように道で転んでから地面に到達しすぎるまでのあの瞬間の、後悔に似た感覚のことをなぜだか急に思い出した。