0802 - 0803

報告される感染者数、その意味の受け取り方は様々にせよ値としては増えてばかりいて、テレビの中ではその話題に詳しいとされる人たちがあれこれと言う。むやみに人に会うことへの警戒が勧められる。

午前の間に色々と、今日のうちにしなければいけないことが積み上がって、人の目、本当はあった用事に行くことができなかった。

なんだか一日中ふわふわとした気持ちでいる。ずっと夕方を暮らしているような気分でいる。今がいつなのかもあんまりよくわからないし、明日からまた将来のために色々なものをすり減らして暮らしていくことも曖昧になっている気がする。不思議な気分だ。ぼんやりした頭ですいかをかじったりもした。と打ったら予測変換で出てきた「水火を踏む」、意味を知らなかったので調べてみると非常に苦しい状況にあるとか、危険を冒すとかその辺りの言葉のようだった。縁起が悪い。巣食うと救うってひらがな同じなんだな。

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少し浮いたままの頭だった、少し小麦を朝に食べ過ぎたせいか頭がだるく、床の上で寝ていた。昼を過ぎて、スーツを着て外に出るともう暑い。駅では高校生が何やら食べている。二つで百円らしい。同じようにスーツを着ている女の子を見つけて、少し元気になった。似た出で立ちの人を見かけると安心してしまうのはどうしてだろう。色々思い当たるところやそこから派生して思い至る懸念などが噴出する、来る電車に全部潰してもらう。またしばらく揺られて、揺られて、たどり着く、エントランスで配送業者と鉢合わせて譲り合いになるなど。帰路、ひとりごとは嫌でも吐かれるせめてと人が遠いとき車が近くを通るときまで我慢する。エスカレーターを降る降る、通路を歩く。地下の道は守られている感じがする、人間が人間のためだけに作った空間だからか、単純に日が差さないからなのか、おそらく後者だろう。自動販売機でアセロラのジュースを買って飲む、昨日のすいかと同じような色の液体、懐かしい味がする。いつ飲んでいたっけ。昔々も昔、スイミングスクールの帰りにジュースを買ってもらえて、そのときだろうか。道を西向きに歩く、枝枝に吊り下がった花々が光って見える。