雨が降っていて胸が苦しい。気圧に左右される感情。何かを待っているかのようなどきどき。
足の爪を切るタイミングをいつも逃す。
水道管点検。耳慣れない水の音を壁越しにきく。
遠くから業者さんの初対面の目元をじっとみていたら、やがて気づいた。視線の不思議と偶然の恣意的解釈。
手紙を書くような気持ちで返信を編む。とても時間がかかる。
雨が降っている。夏の影がちらつく。
自己がばらばらであることを死守しなければならないと思う。
わたしはまだ何かをやめたことがない。嘘。ひとつだけある。誰にも言ってない話。
撒き散らすようにして日記。
知らない人で、これから2度と巡り合わないような人と、なんだか目を合わせたくなるそんな性質があるらしい。例えばバスに乗っていたとき、別のバスを待っている人の目元を傷と雨の跡だらけの窓越しにじっと見てしまったりとか。業者が帰ったあとになり母と妹がその見た目、挙動についてあれこれ言うのに興味はなくて、ただ一瞬目が合ったなあ合わせたのだけれど、そんなことばかりを思って。
文体が読んでいるものに多分に影響されているけれど、別に素人の譫言なのだし。