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きのうは小雨が降っていたが、証明書のスキャンが必要になってコンビニまで歩いた。

外に出ると薄ら寒い空気にちょっとした強気の格好を後悔した。家の近くには公園があって、自粛要請といえど毎日子どもたちが駆け回っているようなところなのだけれど、さすがの天気とあってまるで人の気が無かった。いつからあるのか知らないが、わたしが小学校に入る前からそこには公園があって、これまでにほとんどの遊具が入れ替わって、規則が増えて、柵が増えて、それでも公園の姿でいるのがその土地で、保たれないのに変わらない子どもたちの容赦ない足踏みの蓄積によってか土はえぐれてしまって、近ごろは大変水はけが悪い。さらさらとした小雨が半日降り続くだけで、大きな水溜りに土地の半分ほどが覆い尽くされてしまう。遊ぶことはおろか歩くこともためらってしまえるほどの深い水の鏡が静かに横たわっていて、空や木々や遊具たちを見上げている。水に映された不完全な世界を覗く、あちらのわたしはこちらの世界を不完全だと思うに違いない、と思う。小さな声で歌う、ひと月ですっかり息が流れなくなったのを感じる。たどたどしい発声が雨に負ける。