0301

きのうまでずっとやっていた作業の結果が大丈夫だったのかそうじゃなかったのかも教えてもらえなかった。3月になった。復讐のつもりで定時で上がった。電車に乗ったらアナウンスの声がとても好きでこんなこと思う乗客がいて気持ち悪いだろうなと思った。嫉妬するくらい好きな種類の声だった。

私の弱点は演技をすることのすべてにあるが、きょうは何よりも体の置き所がわからなくて困っていた。普段は挙動不審として片付くが、このときばかりはそうはいかないというタイミングがある。全身を不随意に這い回る緊張感の正体がわからないまま、なんだかうまくその場にいられないままでいた。適切にいるって普通に難しいって当たり前のことを思う。