0202

今日は頑張ったと思う。昨日急遽要請された客先作業は想定よりも複雑だったけどなんとかやりおおせた(はずだ)し、その後オフィスに戻ってすぐに会議だったし、会議が終わってから2時間くらいの間ここ半年は発動していなかった異常集中力で作業を進めた。何もかも終わってはいないが、頑張ったことにしたい。その後駅まで走って電車に乗り、30分遅れで稽古場に行った。私が演劇をすることが好きと言えるのかは目下検討中の事項ではあるけれど、人が集まらなければならないことによるある種の強制力が私の行動を凝縮させるのは事実であると思う。

客先は昔ながらの職場的建物で、受付スペースの足元に扇風機のような姿をして橙色の光を放つおそらくヒーターであろうものが置いてある。どれくらい暖かいのだろうか。そしてあの橙色は演出のための色なのだろうな。と思ったが、違うのだろうか。

暗いところで波が揺れている。何十枚かの紙の上に圧縮された生活の緩急が私の体感を充実と誤解させる。帰りの電車に揺さぶられてぼんやりとする頭で、これが私が欲しがっていたもののひとつだったのではないかと思った。今は焦がれていた頃ほどには歓喜はない。ただあるだけ。集中度の指標としての満足はある程度あれど、それに上乗せされるもの、これはきっと言葉になるはずの何かはもう持てないみたいだった。私はそれをあまり悲観していない。むしろ、憧れを超えて凪として受け入れることが目指されていたような気さえする。