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出社して、キーボードの前に座っていると、体の中からめりめりと、何かが生まれてきそうな気がしてくる。紛らわすために動き回ることも社会に封じられて私はどうにかじっとしている。生まれてきたところで、空気に触れたら一瞬で萎んでしまうだろう。その程度の呪いを体の内側に飼っている。その程度だったからここにいるのだ。

強そうな研修を受けていると、だんだんこんなもののために人が死なされたりするのか、こんなもののために人が苦しく生きなければいけなくなるのか、そういう気持ちにどうしてもなる。満員電車で落としたイヤホン拾い直せたからよかったとする? 知らないおばあちゃんが潰されないように耐えた足先でよしとする? 支配されない私の体を得たい。私が規定できる私の声を得たい。それにも強さが必要なのだと思いたくない、たくさんの死体の上を歩いている。

私がこんなにきちんとした靴を履いてどうするんだろう。私が素敵な音楽を聞いてどうするんだろう。私がそのとき見えた夕暮れの反射を綺麗だと思えてどうするんだろう。こんなに温かく眠ることができて何になるんだろう。大事ではない私が生き延びてどうするんだろう。そう思うほど、反対にいつも無事でいたいとも思っている。眠ってから起きるまで無事でありますように、起きてから眠るまで何事もありませんように、別れてから次に出会うまであなたが無事でありますように、私も無事でありますようにと毎日繰り返し考えて、考えて、

 

死体の上を歩く私の生き方とは? #死体 #生き方

AIが考えてくれたタイトルの一つ