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声を出すためにまたスタジオまで行った。誰に教えをこうでもなく懐かしいことを繰り返しているのはあまり前向きな行動ではないだろう、金銭は言い訳で誰かに見つかりたくないだけ。一定以上の音量になるとすぐに苦しそうに聞こえるのがずっと好きではない。どちらかというと低く、輪郭がなく、ぼんやりがさがさとしているのが好きではない。少なくとも声量は克服したくて中学生の時は一人で調べ物をしたりもしていたが、周りよりもどうしようもないのは変わらなかった。日常で声を出せないのだから当たり前なのだが。それでも詩とか何とかを声に出して読むのはいつでも面白かった。

花粉症で耳鼻科に行った。図書館に寄って、やることが山積みの時にかぎってたくさんくる予約の本を受け取った。嘲笑と責めが頭の中でうるさい。最近は体が怒りのような形をとって反応するようになってきた。その手の普通についてなんて、しようとしたってできなかったじゃないか。できなかったばかりか、近づいても嬉しくなれなかったじゃないか。私は私の嬉しさを見つけなければならないと繰り返し思う、うるさいうるさい声と距離を置けるように、苦しむか苦しむかの二択に引き摺り込まれなくて済むように。