0919

強い雨音で何度か目を覚ました。それでもまた引き摺り込まれるように眠って、気がつけば朝の十時になっていた。気圧の影響か、それともここ数日続いた中途覚醒のせいなのかずっと眠たくて、午後にもまた寝た。

日が暮れかけてから図書館へ本を返しに行く。雨の気配、薄青の墨の溶けたみたいな空気の中に、小学校の体育館のあかりの橙がくっきりと浮かんでいた。あの場所は夢の中、この場所はまどろみの中、ぼんやりとしたままの頭で薄暮の湿気を泳いでいく。街灯の光線もまだ霧散していて、足元に曼珠沙華が咲いている。目を開けていられないほどのリビングのコントラスト。明滅する矛盾。