0912

明日まともに働けるかなと不安になるような憂鬱に足を取られて、身動きが取れなくなるうちに悪夢のなかにいた。目が覚めたときあまりにも安心した。電気つけっぱなしの午前二時、三時、悪い夢の前よりも少し体が軽くて、部屋を暗くして寝ることができた。幸運にも小さな作業の積み重ねで1日を終えることができて、でも最後にかけてきた電話の男はあまり許せない。話を引き伸ばすためだけの言葉は、それがそれであることよりもまさにこの状況により許されない。

夜になって、シャワーを浴びて、散歩に行こうと思って外に出た。明るいところには出られないくらいしわくちゃの黒いワンピースを着て外に出た。少し歩いたところで小雨が降っていることに気がついた。自動販売機で乳飲料を買った。雨が少しずつ強くなる。ぐるりと区画を一周するみたいに走って、私ってまだ走ることができたんだな、頭が閉める、ぱたぱたと顔をうつ雨粒、幸いにも誰とも顔を合わせることなく帰り着いて、部屋は続いている。誰かが出かけるときはいつも、無事で帰ってきますようにと少しだけ祈る。

もうずっと聴いてる音楽の下で蠢く低いざわめきに初めて気がつく。