0107

今日も外に出ていない。頭はだらだらとせわしなく、五本足の柔らかい生き物が甲高い鳴き声をあげて床を這うのを踏み潰す想像などが止まらないので困った。笑いの沸点もかなり低くなっているようで、今日は風がまた台風の前夜のように強く吹いていて、それだけで笑ってしまう。日記を書いていて良かったなと思うことがいくつかはあって、そのうちのひとつはこうして風の強い日に、前に風の強かった日のことを思い出せるということだった。11月くらいだったと思う、その日は季節に似付かわしくないくらいに暖かな日で、びゅうびゅうと風が吹きすさぶ中をわたしは電車に乗って移動したのだった。役を貰ったのにあたり自分の表情の癖をひとつ足してみようと思って、舞台上でも多少は使ったと思いたいけれど、その表情をするときだけ意識して使う眉の部分があったことなどを思い出す。ななくさがゆ、のふにゃっとした響きが好き。

めでたく文が繋がったところで必要な組み立てにはならないことが見えては絶望的な気持ちになりながらようやく、おおよそ箇条書きの状態を脱するところまで持っていった。考察まで書いてしまいたかったけれど無理だった。郵送提出がかなり現実味を帯びていて、移動や宿のことを考えなくて済むのは楽なことだけれど、悔しいなと思う。

ここ数日の日記の文章が硬い、気がする、おそらく最近読んでいる様々なものの影響だろう。