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きょうは空間識失調という言葉を知った。

誰もいなかったから、南側の部屋のカーテンを閉めて過ごした。

爪に乗せて日の浅いポリッシュは順調に欠けていく。髪をばっさり切りたくなる。変な化粧をしてみたい。まつげを白く塗ったりとかしてみたい。好きで持っていたはずの香りものの匂いが急につまらなく思えてしまって困る。新しく買ったシャンプーの匂いも少し苦手だ。香りの重たい花を知っているなら買いに行きたいくらいの気持ちになる。

使える言葉とものの見方が増えるにつれて許せるとか許せないではなくなったものの方がずっと多いのだけれど、漠然と嫌いだったものが具体的に嫌いになっただけのものがあって、それは例えば自分自身の容姿や声に関する話でもある。もうすぐ知ってしまうかもしれない、正しいことに身を持ち崩しそうになるから麻酔の代わりに音楽を流し入れ続けて、音楽が聞けることは健康で良い。