0308

うっすらと緊張は続いていたけれど、昨日よりは幾分ましだった。寝坊しかけた朝、窓の外では雪が降っているのが見えて、それでもお昼になる頃にはすっかり止んでいるどころか積もっているように見えた白さえなくなってしまっていた。

しなければいけないこと、したかったはずのことは山積していたはずなのに、自由時間がない時期を経てすっかり思い出せなくなっていた。ので、溜め込んだブックマークを呆然と眺める時間が発生した。京都にいた頃に知って好きになった演出家のインタビューがその中に埋もれていて、読んでみたら初めて目にするものだった。やはりその人の考え方や、作ったものは私にとってなんらかの事件として存在していて、だからその根っこに近いところから出てくる言葉に意識はすっと吸い込まれてしまう。その人たちは、私が一番最初に演劇を演劇としてみた劇場にこの夏やってくるので、それを必ずみたいと思う。それからいくつかの読み逃していた記事を巡っているうちに、私には作りたいものがあったような気がした。