0807

散文ではない言葉のテンポが最近また気になるようになった。詩、歌詞、注意書き、それからこの2、3年で少しずつ読めるようになってきた漫画。言葉のテンポが喉を伝って体を乗っ取る、乗っ取られた体を使ってみたくなる、これは誰にでも起こることで、それこそ俳優さんとか、声優さんとか、目指している人たちにとっては私よりずっと親しくてきちんと向き合ってきたものだろうけれど、でも私から見たら私にとって、割とずっと、とても重要なことだった。

(他の誰にとっても大事ではないこと、他の誰かの方がもっとそれが大事であること、それらがたとえどんなに私にとって大事であっても無意味なのだと暗に言われ続けるような2年間があった。複数の文法を同時に走らせる器用さがなかったので、それは破壊に直結していた。)

この土日は2日連続で同じ人と演劇を見に行った。どちらも宇宙が舞台だった。見た後に話した。どちらも多分、各々の魔法が使えなくなることを恐れていた。彼女の方がずっと素直に世界にいることができて、それゆえに彼女の方が制度の上では生きていくのが大変そうだった。昔、私と彼女は似ていると言われていた。おそらくそうなのだろうと思った。そして私にとって一番大事なところが違うから、私は彼女を妬んだのだ。

私は彼女に謝らなければいけないのに、また謝れないで別れた。