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頭の中を絶叫する誰かが爆走している。こんなに苦手な環境であっても相対評価は私に優しくて中学校のようだ、囲碁か将棋を習わせていたらよかった、とても強くなったかもしれないからと母に何度も言われるたびに、母は私が何者かになることをどこかで期待していたのだろうと思い少し胸が痛む。私は何者にもならないし(なろうとしたところでなれないし)、立派な仕事もできない。白いドレスも孫の顔も見せられない。私にはそれらすべて望むことができない。