0813

0730

暑かった。ツイッターで見かけた展示が気になったので電車に乗って東の方に行った。鮮やかな夏だった。会場はアパートの5階の真っ白い部屋で、音だけが聞こえていた。会話、穴に関する文脈、無知のために脈絡をつかめない言葉も聴覚の豊かさが引っ張っていく、なぜ白い部屋だったのかと不思議に思ったけれど、穴の向こうの非実在みたいな、共通する深淵の表層みたいな、そういうことを考えた。同じ回を聞いていた人と帰りの電車で少し話せた。何かを作る人は、学ぶなどの方法で作ることについてきちんと考えている人はすごいと思う。音楽を教えてもらった。私の好きな音楽だった。

0731~0804

仕事が忙しかった。どうしていいかわからないまま進めないといけなくて、説明をしないといけなかった。行き詰まりの感じと一方で後ろから急かされている感じに耐えきれずに泣いたりした。

0805・0806

演劇を見にいった。日曜は不安定な天気だった。この日のことはもう日記に書いたと思う。

0807~0809

相変わらず仕事が忙しかった。相変わらず行き詰まってどうしていいかわからなかった。相談はしていて、ヒントはもらったけれどどう使っていいのかわからず、無理やり振り回してみようとするものの重量のある刃物を振り回すみたいな不安で早くもふちが腐り始めていた。一方で展示の音作りもしなければならなかった。しなければならなかったと義務形で書いたけれどこれは楽しかった。これをしなければならなかったおかげでメンタルのバランスが保てていた。

0810

夏休みの一部を代償に仕事を午前で上がらせてもらい、展示の仕込みに行った。スピーカー設営がメインの仕事だったので、演劇の時とやることはあまり変わらなかった。もう少し工夫してみたかったけれど、色々な都合でできなかったのでいつかまた挑戦したいと思った。展示なので静かな音を作っていたが、音楽がある方が会話はしやすく、静かであることよりも会話が弾むことの方が重要そうだと思ったので、水曜日までに考えていたプランは全部破棄して慌ててプレイリストを組んだりした。展示のために文章を寄せたけれど、他の人のしっかりした文章を見てそれらは私のものとは全く違って思考の巡ったものであり、そんな芸当ができてしまう人たちが目の前で言葉を交わし作業をしていること、不思議な気持ちだった。大学の先輩がいることが発覚したのも面白かった。

0811

2日目だった。朝に向かって、読んだり休んだり人と話してもらったりしていた。滅多に訪れない貴重な時間だった。前日もそうだったのだが、何度か人生相談みたいになっていた。大人の人。発表ごとをした。やっている時は何も平気だったのに、終わったらとても恥ずかしくなってベランダでしゃがんでいた。でも、台詞を言うよりも何か自分にとって近しいものがある感じがして、わたしの基盤はここに作ると良いのではないか、となんとなく思った。みなさんが優しくて2回やった。例の後輩が来てくれて、嬉しいよりもありがたいとか、少し申し訳ないとかの気持ちがまさる。周囲の人たちにはやはり似ていると言われる。先生にようやくお礼を言うことができた。片付けるときはずっとスピーカー作業で、できることがひとつあることはいいことだと思った。先輩にあたる人にミュージカルの作品名を教えてもらった。帰り道が同じ人にどうしてここに来たのかということを聞いてもらい、聞かせてもらった。あなたには言葉がないわけではないと思うと言ってもらった。その前に別の人には、無理に曲げなくていいと思うとも。優しい人たちだと思った。日頃のわたしはこんなにも心が狭く、申し訳ないと思った。