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誰でもないものになれたらもっと色々なものが見えるような夢想をして、同時に人間でありたいとも思っている。自分があるなら非実在のほうがよいけれど、物事の手触りがわかるようになりたいとも思っている。体は一つだけある。イヤーワームと耳鳴り、発信、

私の事実から複製されて改変された(正:していただいた)もう私ではない私よりも随分立派な私の話を私が私のこととして話さなければいけなくなって、意味・数値・成果・目に見える形に表せるとされている何かとして訴えるのは苦手なのに、それで争えなかったから私はここに2021と書いているのに、素材としても扱いづらいことはわかっているはずなのに、どうして私を素材にして戦わせようと思ったのだろうか。不思議だ。このままでは一言も話せなくなってしまうと思って、メモ帳に原稿を書き始めると少しずつ「私」が架空になっていって、それなら書けるかもしれないと思い始める。目上の人たちのことは私なりに好きなので、成果に向かっていくことはできなくてもその人たちの役に立とうとすることはできる気がする。だから危ないのだ。

声が貧しいことにもう長いことコンプレックスがある。自分がある程度自分のものとして受け入れられる言葉と声を手に入れることが必要なのではないかということをこの半年くらい考えている。前にも書いたかもしれない。書いたことは書いた側から割と忘れている。