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冷気の中、夏を遠い季節のように感じることで一年の輪の大きさに安堵するとき、世界は無音で縮小を始めている気がして少しおそろしくなる きょうは曇り、厚めの曇り空だった

電車に乗った。北千住に用ができることが増えた一年だった。小さめの休憩できるスペースがちらほらあって良い街だと思った。それで劇を見た。一様とされている時系列などの枠の取り方に対して真面目であること、会話であり会話でない言葉の行き先に繊細であること、声が多様であること、からあげ(平和)。安易に感動しない、安易に同調しない。とても好きな作品だった。後期高齢者の自殺問題や男性性の問題などに話題がふれたとき、目の前に座っている老齢の男性がうるさく動いていたのが印象的だった。体で抵抗しているように見えた。普通にうるさい。

それから、駅まで歩いて、ものすごい罪悪感に苛まれながら来たのとは違う電車に乗り換えて三鷹を目指す。知人に教えてもらった公演の予約券を取り損ねたので当日券をあてにして二度目の駅で降りた。ずっと罪悪感があった。生活感のある街はいつも悲しくなる。コンビニの前で女の子二人がスーパーカップを食べている。公演には入れて、すみません帰りが遅くなりますと家族に連絡をした。内容はとてもよかった。教えてくれた知人に良いお年をと言いたかったけれど、言えなかった。