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雨音のおかげでなんとか起きることができた。

おととい受けに行けなくて振り替えた試験を受けるために、電車に乗って、ぼんやりしながら会場を目指す。ものすごく長いエスカレーターを登って地上に出る。すぐに道に迷ってしまうので、駅の近くにあるものはそれだけでありがたい。受付をする、生でフェイスシールドを見ると嬉しくなる。動線があまりにも悪い。性格検査は自宅でやっていたので、能力検査だけ。テスト自体は楽しい。6時間後に選考には落ちた。公園には紫陽花が散らばったままで、花は鮮やかすぎてスマホのカメラ越しでは色が潰れてしまう。

午後は別の企業の選考説明会に参加した。開き直って話したって良いことないのにな。ちゃんと取り繕えなければいけないのに。

悲しい。なんだかずっと悲しい。高い知能を持ったメダカのこととか考える。メダカだって学校に行くもんな。人間とかいうでかいだけの生き物に覗かれてかわいそうにな。人間の学校を覗いている上位存在がいたりするのだろうか。悲しい。趣味に手をだす余裕のある穏やかな暮らしがしたいだけなのにな。無理なのかな。夜、こんな時間にも、という遅さに宅急便の声がする。