0525

緊急事態宣言がすべて解除されるらしい。見えないからこそ解釈は多様で、もうぜんぶなくなりましたよと、思う人もいるらしい。必要な出かけが必要である所以はなんだったろうか。いつも掛け違いのような違和感。まだ遠くには行きたくないなと思う。

会って話をしたい人が何人もいて、そのうちこれから会える人がいったいどれだけいるのかもわからないで、気持ちだけが残像として消え残る未来だけがはっきりと予期されるのを確認するだけの午後。だけというのは暴力的すぎるけれど、簡単なことばに縋りたいような、微細な感傷がないわけでもなくて。

今日も、主には絵葉書に書く言葉のことで悩んでいた。投函するか否かでも悩んでいた。窓の外からは絶え間なく、細かい擦り傷のような音が聞こえてくる。換気扇なのか、少し向こうの大通りを通り過ぎる車たちの余波なのか、それとももっと知らない何かなのか。時折として犬が鳴いて、犬の鳴き声というものははっきりとしている、すぐに犬だとわかる。違うこともしている。ひさしぶりに、西陽をきれいだと思った。今晩中に出さなければいけない文字の塊を作り、明日のうちに出さなければいけない文字の塊の素材を探し、ことばにだけ悩んで生きていけたらいいのになんて一瞬思うけれど、それはそれで経験として貧しいからなしにしよう。

 

 

追記

真っ暗な部屋でみたらなんだかとても良い気分になれた、午前2時です

https://youtu.be/hVv331iLMXM