0206

もう少しで何かの切れ端が見えそうなのに、ぜんぶ包んで会社に行く。駄々をこねるおじさんを見てああはなるまい、と思う、からには私も幾分はそうであるに違いないのだった。コートにマフラーの白い毛が散って散って、帰りにブラシを買おうと思ったのにやっと終わる頃には閉店していて、疲れていて、また何も見えなくなりそうなことが虚しく、耳にまとわりつくJRの発着メロディ・イヤーワームの申し子、ずっと寝床に入ってもずっと。