0409

一度早朝に目が覚めた。次に9時ごろ目が覚めた。後から建てつけた軽い扉の向こうに活動している人間の気配がして、なんとなく動いてはいけないような気分になる。次に気がついた時にはほとんど正午になっていて、母はもう出かけていた。残された朝ごはんを食べて、一日二食で十分だなと思った。メールやら通知やらを処分するだけで疲れてしまう日々を暮らしていて、面談のようなものを経て、やはりかけないものはかけず、それでも明らかに去年の今頃よりは肺の中のごちゃごちゃもやもやとした何かが減っているのを感じて、これは望ましい変化なのだろうがあまりにも十分でなく、それに寂しく感じてしまう。言葉以前の気持ち悪さと漫然と戦うだけの毎日になっている。一件、不合格のメールを受け取る。

その後来る強烈な眠気、起きたらもう日が暮れていて、私が手をつけられる家事など何もなく、ただ白い目で見られているような気分だけが高まるからいつか私は家庭内暴力の加害者になってしまうような気がして不安になる。母と妹はきゃいきゃい騒いでいて、それはきっといいことだと思うのだけれどどうしようもなくぞわりとしてしまい逃れられないぞわりを押さえつけるために腕や脚を強く叩いたりもする、すぐ背後にある箪笥に頭をぶつけてみたりもする、それで済んでいるうちはいいけれど、済んでいるうちに収まればいいのだけれど、そうならなかったらいつか外側に出て行ってしまう気がする、書けないことしかないけれど去年よりは幾分ましになってきたと思う、ずっと連れ添ってきた曖昧さと多重露光のあやふやな自我を仕方がないから削ぎ落とす、削ぎ落としたところがかわいて固まってしまわないようにまた、たくさんの曖昧を詰め込まなくてはならないのだと見えない目を見開く。