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仕事に行った。電車は混んでいたけど週末特有の華やかな匂い(これは普通に直接嗅覚に訴えるタイプの匂い、おおよそ香水など)が少なくて、似たような人も多いのかなあと思ったりした。歩道橋に登ると悲しくなった。車の行き交う道路を眺めながら下水道のにおいがする。あちこちで高らかに響く重機の音。鼻歌というのは、世界でもっともささやかに誤解されているものの一つなのではないかと思った。たとえば漫画的表現で鼻歌が歌われる時、それは機嫌が良いという記号を兼ねる。でもそんなに、気持ちが明るく朗らかな時に歌に頼ることはそんなに一般的なことなのだろうか。鼻歌を歌うとき、音に縋るとき、あまり気持ちは明るくはない、少なくとも朗らかではない。