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はやく布団に潜った翌の朝のほうが起きられないような気さえする/食事をとる資格もないくせに拒否する権利もない板挟み/停滞する天気は優しい、またいくつかの街が動き出すらしいと聞いた/野菜を切る音、の対象範囲に入らない

面接にあからさまに失敗してようやく、通常言われる遣る瀬無さを感じることができるようになってきた気がする。道のりが遠く、見通そうとすれば絶望的な現状に気づいてしまう。

友達がプレゼントを贈ってくれた。引き取りに、近所のコンビニへ向かう。八百屋めいた入り口を抜けて、操作する端末がある奥の方には綺麗に整頓されたイートインスペースがあって、その懐かしさに肋骨のあたりが照らされる思いになる。受け取って、段ボールが持参のトートに入らないので机を使わせてもらう。箱を解体し、折りたたみ、すべて詰め込んで店を出る。帰ってから開いてみると可愛いタコのぬいぐるみが入っていて、ちょっとしたメッセージが添えてあり、あまりに嬉しいのでそれからほとんどの時間をタコと一緒に過ごしている。やわらかくて触りごこちが良く、なおかつ脚の部分がしっかりしているのでどこにでもおける。頭の上に乗せてもしっくりくる。大事にしようと思う。わたしにだって友達と、こうやって感情やものや言葉を渡し合うことができるようになったのだと、昔の自分が聞いたら少しは安心するだろうなと思うから言わないでおこうと思う。